な、なんと!昭和54年の「六世松鶴極つき十三夜」長講の十三席がCD化される!10月20日発売!!と書いておりましたが、諸事情あって11月3日に発売がずれ込んでおるそうです。
正直、2009年9月16日発売予定だったユニバーサルからの「なごやか寄席シリーズ」が発売中止となったことから、「ひょっとしてイニシャル枚数の関係やらなんやらで・・・まさか!?」とか勝手に心配しておりましたが、めでたく発売されるようで安心です。
いやーよかったよかった。
というわけで、この昭和54年、六代目61歳の折の「六世松鶴極つき十三夜」周辺のメモを。
前年の昭和53年は体調不良だったようですが、年末に大阪市民表彰・文化功労賞を受賞。
明けて54年正月が「六世松鶴極つき十三夜」の開催。
会場の「毎日国際サロン」というのは当時の毎日ホールの七階にあって私も何度か行ったことがあります。上品な小会場だった記憶があります。もはや毎日ホールも現存しておりませんが。
場所で言うと堂島の最近新しいホテルが建ったところですね。旧毎日新聞社は西梅田のほうにいって今は堂島アバンザになってます。(←この辺の話は北新地のベテランママに聞いたら色々教えてもらえそうです)。。
昭和50年代には毎日ホールでも割と落語会や独演会も開かれてました。地図は昭和52年ごろのもの。
昭和55年の正月からは、盟友 京山幸枝若師と「がぶり四つ」で毎年正月に2席づつ演じる会が定例化しました。この会は亡くなる前の昭和59年の1月まで開かれました。
昭和55年1月4日 毎日ホール
「がぶり四つ松鶴・幸枝若」
松鶴「新作 今宮戎浪花股販(和多田勝 作)」
松鶴「あんまごたつ」
幸枝若「天王寺の眠り猫」
幸枝若「米屋剣法」
京山幸枝若師はもちろん浪曲師です。新作に加え「あんまごたつ」はネタおろしだったそうです。
昭和56年1月3日 毎日ホール
「御大がぶり四つ松鶴・幸枝若」
松鶴「うちがえ盗人」
松鶴「二番煎じ」
幸枝若「竹の水仙」
幸枝若「河内住人斬り」
「竹の水仙」は先代枝鶴、最近では鶴光さんや鶴二さんもやってますね。元ネタ。松鶴師「二番煎じ」は珍しいですね。この時期は酒の噺が多かったようです。
この時期関西ローカルの演芸番組に出ることも多くて、その際は「酒の粕」「相撲場」「平の陰(手紙無筆)」「遊山舟」「有馬小便」なんかがまだテレビ番組でオンエアされたました(関西限定かもですが)。。
この昭和56年の年末に紫綬褒章受賞。これも大阪ではかなりニュースになってました。
それを受けてなのかどうか知りませんが東宝からビデオ「東宝名人会シリーズ・笑福亭松鶴」が発売されて(あのディスクで長方形のヤツでも発売されてたはず)。日比谷芸術座での高座「あとひき酒」は30分
昭和57年の正月には紫綬褒章受賞を記念した落語会も毎日ホール開催されました。
昭和57年1月3日 毎日ホール
紫綬褒章受賞記念・惚れて六代目松鶴
鶴三 初天神
松鶴 角力場風景
仁鶴 ちしゃ医者
松鶴 三人兄弟
ここから数年松鶴師匠は定席角座に落語会にテレビと元気にやってはりました。
私の記憶では、お客さんの入りの多い会では、笑いの多いネタをさらっとやって高座を降りる。反対に客の入りが少ない会(もうホントに5人とか10人とかあっったんです)の場合は、珍しいじっくり聴かせる噺、をたまたまた、あたったんでしょうが・・・やってはった記憶があります。特に当時客の入りが少なかった千里セルシーで毎月やってた「千里繁昌亭」(※これが今の天満天神繁昌亭のネーミングの元になってるそうです)では「棟梁の遊び」をじっくり40分ぐらい熱演してはったのが印象に残ってます(お客さん私含めて7名ぐらいでしたが・・・、当時、聞いたことない噺だったので熱心に聴いていた小学生の私でした・・・・
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